生まれ変わりの愛息子

どんなにダメと言ってもこれを繰り返す水の江とまるは
同じ匂いに反応し「ここはMEの」と主張している。
２匹そろってー。

毎朝、亡き父にコーヒーをお供えすると必ず般若心経を唱えているのだけれど
家にきて４日目の水の江はすでに覚えてくれているらしく
時間になると父を祀っている文机のあたりでうろうろしている。

机に前足をかけて立ち上がりコーヒーを舐めようとしていたりもするのだけれど
今朝などは供物の細長いミルフィーユの袋を噛み切り食べていた。

何？コーヒーのお供まで！？

あちらこちらに、まるできなこのようにばらまかれている粉砕されたミルフィーユを
届いたばかりの掃除機でガンガン吸い込みながら
あ〜これ買っておいて良かった〜！と自身の持つ予知力の便利さに感慨もひとしおだったというのに
その直後からせっかく綺麗〜〜！になった絨毯の上に食べたものを全て吐き戻してくれていた。
しかも旅をしながら行く先々で３箇所も。。。
まあおかげで、それ以上の大事には至らずに済んだのだけれど。

朝一でトイレシートにそれなりに量のおしっこをしていたため
よくできたね〜！とベタぼめをして出してみたら
そのまま向かった隣室でマーキングをする水の江は
やはり亡き愛犬まるの生まれ変わりか息子かも。
だってまるも全く同じことをしていたのだから。

夜中のうちにケージのトイレでたくさんのおしっこをしておきながら
朝になると東西に長い家の中を一目散に西から東へと駆け抜け
突き当たりの私の部屋に置かれたこの文机の脇に点々とマーキングをしていたまるは
数日前に見た夢の中、かつて住んでいたこの家の玄関先で器用に後ろ足だけで立ちながら
招き猫のような格好で左手を使い私に対しおいでおいでをしてくれていた。