私のヒーロー水之江

男の子の女の子の違いは幼い頃から様々な形で現れ始めるけれど
中でももっとも際立つのが複雑な女の子とは違う男の子の単細胞ぶり。
とにかくママからかっこ良いと褒められたくて仕方がない。
そして驚いたことにこの性差によるキャラの違いは
犬にも反映されるらしい。

水の江は、褒めてあげたりモフったりすると異常なほどに喜び
興奮状態から手が付けられないほど甘噛みが激しくなったりもするのだけれど
まだそのタイミングでもないというのにトイレを促すためにケージに強制送還すると
途端にいじけ始める。

まるでフワフワフかき氷にざっとシロップをかけたようにしゅんと
それまでの盛り上がりがつぶれてしまう。
そしてケージの一番奥の布団からジーーーっと静かにこちらの様子を伺っていりする。

天と地との差があまりに激しいのが男の子である水の江。
それに対し女の子だったまるにはここまでの差がなく
もっと平坦で調子に乗るということもそれほどはなかったように思う。

だから水の江を見ながら今になり男の本質というものを知ってしまったというのかな。
言葉の遅かった息子など
ようやく喋れるようになったと思ったら「教えてあげようか？」が口癖だったので。