夜の灯。
ワタシはマーベル、アメショの女の子。
西のお空にお日さまが傾くころ、ネオンに明かりを灯したわ。
午後5時、スナック「ベル」開店よ。
ここはね、場末の酒場。
今日もうらぶれた、うだつの上がらない親爺さまたちが癒しを求めて集まる止り木なの。
今日も寂し気な親爺さまがやって来たわ。
ワタシ、出勤しなくっちゃ。
こう見えて、チーママのお仕事って大変なのよ。
親爺さまのグチを聴いてあげないといけないの。
親爺さまのグチってね。。。
今日の大谷さまは打てなかった。
最近の政治はぜんぜんダメ。
今日の玉子の価格は高かった。。。
たわいのないお話なのよ。
でも良いのよ。
ただひたすら聞いてあげるだけで。
だって、みんな、ワタシにはどうすることも出来ない、難しいお話ばっかりなんだもん。
ワタシはね、「大変ね、大変ね」って親爺さまのお話にうなずくの。
ただね、親爺さまは酔っぱらって来ると。。。
「マーベルはカワイイねえ」
「マーベルはキレイだねえ」
って言い始めるの。
これが始まると、親爺さま、相当にお酒が回っているのよね。
じゃあ、行って来るわね。
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